ウエディングドレスの部分変色の改善について

大阪府のお客様からお預かりしましたフルオーダーウエディングドレスのボレロ部分のシミ抜き工程です。

 

アームホール部分にシルクジョーゼットのパイピングが施されており、その部分が汗により薄い黄色状に変色していましたので全体クリーニング後に変色を改善する作業をさせて頂きました。

 

こうしたピンポイントであれば改善は可能ですが、全体が変色していたり広範囲の場合は残念ながら元に戻す事は出来ないケースが多くあります。

 

海外挙式などでご利用されたウエディングドレスを国内での披露宴までの数週間や数か月そのままにしておくと汗が付着したままの場所は変色のリスクが高くなります。ポリエステル素材のものであればドレスのデザインによっては部分的に自宅でリスクを減らす処理を施す事は可能ですが、シルクのウエディングドレスであれば専門のドレスクリーニング会社に使用した状況と今後の使用予定スケジュールを伝えながらベストなリスク軽減の手段を講じてもらう事をお勧めします。時間が経過してしまい、いざ自分のドレスを見てみたらいつの間にか衿回りが変色してしまうと短時間では対応出来ない状態がほとんどです。

 

シミ抜き＝全てのシミが技術さえあれば短時間で全て除去出来るものではなく、シミ抜きという特殊作業に生地の状態や組成とシミの種類がどれだけ相性よくなじみ合うかで結果が変わる特性をご理解頂ければと思います。